ずっと使える基本の野菜料理 福岡 太宰府のマクロビ・和薬膳の料理教室
2017-07-20

梅干し通信12

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今年は19日に土用入りし、本日7月20日に福岡では梅雨明けしました。

さて、梅仕事の最終段階にきました。

(写真は昨年のものです。)

 

 

 

梅の土用干し

梅干しをつくるときに、6月頃に収穫した梅の実を塩漬けにして 3日位日干し(ひぼし)にしますが、これが土用干しと呼ばれています。土用干ししたものを本漬けしたものが梅干しとなります。

いよいよ、土用の期間(7月19日~8月6日)に、塩漬けしている梅を天日干しにします。

早速、天気予報を何度も見て、2~3日の晴天が続く日程を選び、干すことにします。

もし、急な夕立や、留守で雨に濡れてしまっても、再度、梅酢に浸し、干し直してください。

どうしても土用に干す時間が取れない場合は、ガラスビンなどに入れ替え、日光があたるようにしてください。それでも干さないよりも良いと思いますよ。

もちろん、夜露、月や星のエネルギーを頂けるので、夜通し干すのが理想です。集合住宅などで干す場所のない場合は、無理せずに、ガラスビンなどに移して口をラップなどで密封し、土用干しとします。(虫やゴミが入らないようにするため。ただ、竹くしなどで数箇所の穴を開ける)

通常は3日間昼夜の土用干しとなっていますが、最近は日中35度と高温のため、九州の場合は、2日も干せば充分ではないかな~、と感じています。

丁寧な方法としては、昼間、干した梅を、一旦、梅酢に浸けて、再度とりだし、再び夜干しして、翌日また、日中も干し、を繰り返すとあります。

私のやり方ですが、梅酢から出した梅をザルに広げ、1日1回くらい、指で優しく梅の裏表を返します。そのまま、お天気が良ければ、夜も干しておきます。

梅酢もカメごと、お日様にあてます。虫やゴミが気になれば、数箇所の穴を開けたラップやガーゼをのせても良いと思います。これは、一日でも充分です。

二日間、土用干しした梅を再び、カメに入れます。最初に梅、赤紫蘇、梅、赤紫蘇の順に重ねていき、最後に梅酢をかけておしまいです。

これも人によっては、梅酢をかけない場合もあるようですが、紫蘇の赤が梅に染まり、キレイになるので、私はこの状態で翌年の元旦まで約半年間、熟成させます。元旦に梅開きとします。

最低でも3か月間、寝かすと塩もまろやかになり、梅の種からもねっとりとしたものが出てきて、柔らかくて、ふんわりとした美味しい梅干しの出来上がりとなります。

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昨年のブログにも具体的な干し方を載せています、お暇があればお読みください。 http://www.vegegarden-jp.com/?m=201607

その他の土用干しについて

衣類、書物の土用干し

衣類や書物を陰干し(かげぼし)して風を通すことで、虫がついたりカビが発生することを防ぎます。一般的には虫干し(むしぼし)といわれ、特に本の場合は曝書(ばくしょ)ともいわれます。

田の土用干し

強い稲を育てるために、田の水を抜いて放置することです。これによって田は乾くので、稲は地中の水分を求めてより深く根を張るようになり、台風にも強いものになります。また、一定期間 田を干した後に水を入れると、稲は水をよく吸うようになって良い穂が実ります。

その他、畳も私の実家では土用干しをしていました(昭和30年代)。

以上、土用とは、季節と季節の間に来る18日間ですが、大切な期間でもありますね。皆さんで、昔ながらの知恵である土用干しを楽しんでみてくださいね。

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